ノウハウ

ロードサービス業務をしているから知り得たアジアンタイヤの危険性

shiningarrow3725@gmail.com

ロードサービス業務をしてきて様々なタイヤトラブルを見てきました。

そこで出会うのが一部のアジアンタイヤメーカー^^;

工場設備もよくなって技術のレベルも高くなってきましたがまだまだトラブル率は高く感じます。

装着者にどうしてこのタイヤを選んだのかを聞きましたが

殆どが安かったからとの意見でした。

確かに国産より半分以下で手に入るので手が伸びますよね。

てつじ
てつじ

それで安全性があったら僕も買ってたよ^^
ただ質に関しては国産レベルには追いつかないね

今回はアジアンタイヤの怖いところをお伝えします。

この記事は僕がロードサービスみた実体験とそこで聞いた運転手の声と、タイヤのプロに聞いた話をまとめてお伝えします。

ちなみにメーカーの名前は出しません、アジアンタイヤです^^

タイヤのプロに聞いた国産タイヤとアジアンタイヤの比較

タイヤメーカーの営業マンやオートバックス等の車用品店に聞いたことがあります。

てつじ
てつじ

ぶっちゃけアジアンのタイヤはどうなんですか?

まとめるとこんな回答

1. ゴムの質も悪ければ中のワイヤーや繊維の数も少ない
2. 一応日本の規準に合わせて作ってるけど実際のところ表記だけ
3. 中古車店が車を購入してもらうのにつける販促品だよね

てつじ
てつじ

3に関してはおまけみたいなものだね
僕だったらいらないし、冬タイヤだったらなおさら怖いよね

1と2のような品質安全性の欠如が良く耳に入ります。

なのでこの記事は品質安全性にしぼって解説していきます。

アジアンタイヤ最大の特徴はとにかく硬い

パッ見た感じではわかりませんが触ってみるとわかります。

硬いんです^^

硬いのがダメってことではありません。

もちろんスポーカーも硬いタイヤを装着します。

タイオン
タイオン

じゃ〜何がダメなの?

その前に人の肌で例えてみましょう。

皮脂(油分)がある肌はもちもちですよね。

皮脂が適切に存在することで肌は柔軟で弾力のある状態を保ちます。

逆に皮脂(油分)が少ないと

肌が乾燥して、皮膚の表面がひび割れします。

タイヤも一緒でゴムの中には油分が含まれます。

アジアンタイヤは一見油分が含まれているように見えますが、その油分を保つことが出来ていません。

国産のタイヤはそもそも材料であるゴムの質が良く、それに加えシリコンなどの添加剤や化合物をいれることによって更に油分が抜けにくい作りをしています。

逆にアジアンタイヤはゴムの質が悪く、油分はあるが表面の層だけでなおかつ油分を保持できる作りでは無いんです。

言い方を変えればゴム100%ってことですね^^

油分が抜けて固くなるとどうなる?

・タイヤの表面が破けてパンクに繋がる
・油分が抜けるとなおさら固くなるのでグリップ力がなくなる
・タイヤを別のホイールに交換するとき割れる

このようなデメリットに繋がります。

もちろん国産も古くなると固くなってひび割れもしますが、アジアンタイヤと比べると可愛いものです^^

品質の悪さはパンクするとわかる

出典:DUNLOP

タイヤはこのような構造になっていますが分かりづらいですよね^^;

今回知ってもらいたいのは

・タイヤのサイズやメーカーロゴが入っている側面にあたるカーカス
・路面の走行部分にあたるベルト
・ホイールと当たる部分のビードワイヤー

これらの作りが悪いと安全性、耐久性、利便性が損なわれます。

てつじ
てつじ

僕の実体験:完全に空気が抜けたタイヤの状態で走った時

・国産タイヤ:空気を入れたら削れはあったものの形を復元できた。
・一部のアジア圏のタイヤ:タイヤの側面がボロボロになりビードワイヤーしか残っていなかった。

なぜこのようなことになったのか一つ一つ解説していきます。

側面にあたるカーカスは簡単に言うとタコ糸

タコ糸と言いましても頑丈な繊維を束ねた糸で出来ています。

カーカスの役割

タイヤの骨格を形成する重要な部分です。
ゴムで被覆された繊維やスチールでできたコード層で構成されており、空気圧を保ち、荷重衝撃に耐えてタイヤ構造を保持する役割を果たします

国産のタイヤはこの繊維が内側から外側に放射状に隙間なく並んでいますが

しかしアジアンタイヤは繊維と繊維に間隔が国産タイヤに比べ広く(本数が少ない)作られてるので耐久性と安全性に不安が出ててきます。

てつじ
てつじ

繊維が少ないということは荷重衝撃に弱くなるってことね

このような作りで高速走行でタイヤが高速回転をしたとき、タイヤは形状を維持できなくなってハンドルリングに影響が出たり、タイヤのある一部に疲労が加わりパンクに繋がったりします。

また繊維と繊維の隙間が広いためか「ピンチカット」が発生します。

ピンチカットが起きるとその部分のゴムは薄くなるので高確率でパンクに繋がります。

トレッド面の内部のベルトの本数も少なく作られている

地面に当たるドレッド面の中にベルトが入っています

簡単言うとワイヤーです。この役目は、

ワイヤーの役目

タイヤの形状維持: 高速走行時にタイヤが過度に膨張しないようにする。
耐久性向上: 路面との摩擦や衝撃に対する強度を高める。
操縦性の向上: ハンドリング性能やコーナリング時の安定性に寄与する

高速走行中はタイヤの表面のゴムが熱を持って膨張しますが、ワイヤーがこれを阻止してくれます。

さらに段差を乗り越える時の衝撃も吸収してる大事な役割もあります。

しかし、一部のアジアンタイヤはワイヤーが少なかった^^;

僕が出会ったのはお客さんがパンクで持ってきたアジア圏のタイヤ。

パンク修理は穴にパンク修理剤を突っ込んでワイヤーに修理剤を引っ掛ける感じですが

アジアンタイヤはワイヤーが少なくてパンク修理剤を引っ掛けることが出来ませんでした^^;

結局お客さんは国産のタイヤを買うことで解決しました。

パンクはいつ起きてもおかしくないトラブルなので直せるタイヤのほうがコスト面でもいいですよね^^

ビードがすごい硬い

ビードとはタイヤの1番内側に当たるところで鉄線を束ねたリング状の補強材が入っています。

硬いビードのメリット

硬いビードは、タイヤをホイールのリム部にしっかりと固定する役割を果たします。これにより、高速走行時や急カーブでの安定性が向上します。

利点はあるもののアジア圏のタイヤは硬いにも限度があります^^;

タイヤをホイールに付ける時も固くてホイールが傷つき

タイヤをホイールから外す時はもっと固くてホイールが傷つく

てつじ
てつじ

ちなみに固くなったアジア圏タイヤを外したときビード部分のゴムがボロボロになるから再使用は危険だよ

鉄ホイールなら頑丈なんでまだいいんですけど、アルミホイールなら傷だらけになりますよね^^;

質の良いタイヤチェンジャー持っているプロに聞きましたが、

「再使用は無理だし、作業は極力したくない」とのことでした。

ただこれに関しては条件さえ揃えば問題はありません。

クリア条件

鉄ホイールに装着させて寿命まで使う

前述のデメリットはありますが、ビードの硬さの問題はこれで解決されます^^

安く手に入るアジアンタイヤはコストも削っているが安全性も削っている

国産タイヤに比べて約半分の価格で手に入るアジアンタイヤ。

なぜここまで安いのでしょう?

もちろん人件費や大量生産と理由もありますが、こんな悪いコストダウンもあります

悪いコストダウン

・日本や欧米の規格(JIS、ECE、DOTなど)等の安全基準耐久テストが厳格でないことがあるため
・低品質の素材や製造技術を採用している

もちろん一部のアジアンタイヤメーカーですが、タイヤショップからよく聞く話ですね。

「低品質の素材や製造技術を採用している」に関しては前述説明した通り

タイヤの側面(カーカス)道路設置面(ベルト)の材料が少なく作られていたり、ゴムの質が低くて油分が抜けやすくてゴム表面が破れたり最悪パンクします。

と説明したとおりです。

ではタイヤの規格をクリアしてないとはどういうことでしょう?

一部のアジアンタイヤは日本の規格をクリアしていない

タイヤにはそれぞれ決められた規格があります。

この規格は車を安全に走行するために必要な規準になっていて

車種にあう規格のタイヤを買わないとタイヤの寿命を短くするだけでなく、走行中に危険な状況を引き起こす可能性があります。

ただ一部のアジアンタイヤはこの規格をクリアしていないといいますか….

写真は国産のタイヤです。

一部のアジアnタイヤも国産と同じ表記を使っていますが実際はまがいもので、

特に「ロードインデックス」と「速度記号」は見た目では判断できないのでプロの僕らも判断に迷います。

なので僕ははっきり「買っちゃいけない」とお客さんに伝えまが、なかなか伝わりませんね^^;

てつじ
てつじ

タイヤの規格を知ることでよりアジア圏のタイヤが危ないことをしているか理解を深めよう!

ロードインデックスはタイヤが耐えられる規準

ロードインデックスとはタイヤが支えられる最大積載重量を示す指標で、この数値が高いほどタイヤが耐えられる重量が大きくなります。

ロードインデックスとはこんな感じ

車両重量が2000kgあるこの車に耐えられるタイヤが1本あたり500kg耐えられるタイヤが4本あれば2000kgの耐荷重を得ることが出来ます。

表に書かれている左の記号がロードインデックスになります。

計算方法は車両重量と乗車定員✕体重55kgで計算して合うタイヤを選びましょう。

間違えたタイヤを選ぶと?

もしロードインデックスを超えた荷重がかかると、タイヤの変形や破損、さらには破裂のリスクが高まります。

速度記号が正しくないとタイヤはバースト(破裂)する

速度記号とは、タイヤが高速走行時に発生する熱遠心力に耐えられるかどうかを示し、高速での走行中にタイヤの構造が破損しないことを保証します。

速度記号とはこんな感じ

日常的に高速道路を走っていて時速120kmを出すことがあるから、最低でもこの速度に耐えられる速度記号が必要になる。

表に書かれている速度記号によって最高速度が決められています。

日本の高速道路は最高で時速120kmなので速度記号は「L」あれば足りますが、数値が大きいことには問題ないのでより良い速度記号を選びましょう。

特に近年は気温が高く、道路の接触温度も上がっていることも考慮してより良い速度記号を求めたほうがいいですね^^

間違えたタイヤを選ぶと?

速度記号を無視して過剰な速度で走行すると、タイヤ内部で熱が蓄積され、摩耗が進行します。

その結果、熱によるタイヤの変形もしくは破裂に繋がります。

まとめ

ここ数年で品質も良くなってハンコッククムホなどはモータースポーツにも採用されています。

また国産やヨーロッパ圏の外車の新車にも採用されています。

これらを考えると上記のメーカーと一部のアジアンタイヤメーカーを一括りにするのは違うかなって思う反面

ロードサービスをしていると高速道路でパンクしているのもよく見かけます。

てつじ
てつじ

2020年頃、夏の高速道路でパンクが多発してた。そのタイヤの殆どが一部のアジアンタイヤだった。
想像するに、走行した時の熱と路面の熱に耐えられなくてパンクしたんだと思うよ。

パンクや事故は少ない確率で起来ますが、タイヤの選び方でその確率を増やすことも減らすことも出来ます。

なかにはタイヤが原因で重大な事故に繋がっている現場に立ち会ったこともあります。

タイヤをケチって修理代や医療費が何百万円ってなったら頭痛いですよね^^;

なので僕は家族やお客さんには国産のタイヤメーカーをオススメしています。

最初のコストは高いですが、トータルコストは安くなることに繋がりますのでぜひ国産タイヤメーカーの装着をおススメします。

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