寒い時期は燃費が悪いのはなぜ?
寒くなってくると必然的に燃費は悪くなります。
原因は、「エンジンを温めようとするから」です。
寒い冬の朝、エンジンをかけるとアイドリング時の回転数が通常(700~900rpm)よりも高くなり(1200~1500rpm程度)、しばらくすると徐々に下がっていきます。
もちろんエンジンが暖かくなると回転数は落ち着きます。
エンジン回転数が高いということは燃料をたくさん消費します。結果的に寒い時期は燃費が悪くなります。
寒いのに強いから暖房もいらない!エンジンは温めなくていいよ!
もちろん燃費が良いほうがいいですが、冷めたエンジンで走行することは決して良いことではありません。
冷間時のエンジンの中身と燃費が悪くなる原因
そもそもエンジンが冷えているとどうなるでしょうか?
- エンジンオイルが硬い
- エンジンの冷間時はエンジンオイルが固くなり、エンジン内部の摩擦抵抗が大きくなる。
- 摩擦抵抗が大きくなるとその分燃料を噴射して回転数を上げようとする。
- 燃料が気化しにくくなる
- 燃料はエンジンの燃焼室内に噴射されるが冷間時は十分に気化しにくくなり不完全燃焼が起きる。
- 不完全燃焼を防ぐためより燃料を噴射する。
- マフラー(触媒)が冷えていると環境に悪い
- 排気ガスを浄化するマフラー(触媒)は、適切な温度(約300~400℃)になるまで効果が低くなります。
- エンジンが冷えている間は、触媒を早く温めるために燃料を多く使います。
他にも燃費が悪くなる原因として、暖房(エアコン)やシートヒーターなどを動かすために電気を消費しますが。エンジンはバッテリ−を充電をするためにエンジン回転数を上げるために燃料を消費します。
エンジンへのダメージもあるけど、排気ガス規制法も関係しているんだよ!
ハイブリッド車は二重苦
ハイブリット車の特徴はエンジンを止めてバッテリーにみで走ることですが、
冬季の走行時はハイブリット車はこのような燃費の悪化が見られます。
- 寒くてバッテリーが本来の力を出せない
- 冬のバッテリーは科学反応が起きづらく、本来の力を出すことが出来なくてエンジン走行に切り替わることが増える
- 暖房を出すためにエンジンが回る
- バッテリーだけで走行するともちろんエンジンが温まらないため暖房が出てこないので、エンジンが始動するタイミングが増える
それでもエンジンのみの車よりは燃費はいいですが、ハイブリット車の利点を100%活かせなくなります。
現代のエンジンは温まりやすい作りになっている。もちろん燃費も良くなっている。
昔の車両はエンジンがダメージを受けないように、アイドリング状態でエンジンを温めてから発進しましょう!とありましたが現在の車はアイドリングを必要ありません。むしろ発進したほうがエンジンが早く温まります。
これはエンジンオイルの粘度が下がったことも関係していて、もともと柔らかいエンジンオイルなので冷間時でもエンジン内部のダメージを減らすことが出来ます。
またマフラーに冷却水が繋がっているためエンジンを温める補助をしています。暖房は温まった冷却水の温度を使用しているので必然的に暖房も早く出てきます。
寒い車内はつらいときはリモスタを使うことで出発するときには快適な温度になっているよ^^
出典:Yupitel
最後に
僕が産まれた頃の車はエンジンを指導する前にエンジンの下からアルコールランプのようなもので直火で温めてから始動する必要がありました。
その手間を考えると、まだ多少の燃費はどうでも良くなりますよね^^;
メーカーにとってエンジンを早く温めるのは燃費と環境のために常に考えられてきました
一部の古いAT車は、トップギアが4速だけどエンジンが冷えているときの走行中のギアは3速までしか上がらなくてエンジンの回転数を上げて素早くエンジンを温めているよ
また未燃焼ガスを回収して再使用するなど、長年整備士をいろんな試行錯誤を見ることが出来て毎度毎度感心させられます。
運転しやすい温かい服を着るだけでも少しだけ燃費に貢献出来ます。
また、エンジンを温めようとスピードを出さないように気を付けましょう。
冬は危険も多いので安全運転意識して、快適なカーライフを送りましょう。