錆びないようにマフラーに耐熱スプレーは必要?結論いりません!
お客さんからこんなことを聞かれました。
この間「ガソスタでマフラーに耐熱スプレー塗りませんか?」って聞かれて、色々話聞いてたら気になっちゃって
雪国に住んでるから、まぁ確かにマフラーが錆びるの気になになりますよね〜〜。
結論を言うと「いらないよ」
僕も頼まれてもやらないし、責任取れないしね^^;
もちろんマフラーに耐熱スプレーを塗ることで得られるメリットもあります。
寒冷地だと融雪剤の影響でマフラーが錆びて最悪走行中に落ちたりします。
また塗ることによって見た目も綺麗になるので気分もあがります。
ですが、ほとんど施工が「焼け石に水状態」になってるのが現状です。
今回のポイントは、
これらのポイントでに絞って解説していきます。
施工者は塗る前に下処理が必要
皆さんはガラスにスプレーをしたことありますか?
スプレーを塗って乾燥したあとに爪でひっかくと簡単に剥がれてしまいます。
原因はガラスの表面がツルツルしているからです。
ガラスと一緒でマフラーの表面はツルツルしていると考えてもらって大丈夫です。
通常、素材と塗料の間に密着剤を挟んで塗ることで剥がれにくくなりますが耐熱性がある密着剤は見たこと有りません。
この時の解決策はツルツルの表面に傷をつけることで塗料が食い込みます。
足付けとも言いますが、マフラーの足付けなら300〜600番の紙やすりでたくさん傷を付ける必要があります。
足付けはわかったけど表面全部やればいいの?
表面もだけど、マフラーとマフラーの合わせ面やステーと浄化装置の溶接面もだよ^^
ピカピカしている表面なら足付け状態がわかるけど、溶接面は分かりづらいな〜大丈夫じゃない?
残念ながら足付けを怠ったところから剥がれてくるよ^^;
足付けはとても大事な下処理で、怠った所から剥がれ始めます。
しかし、ほとんどの施工会社はマフラーを装着したまま施工をするので、見えない箇所はしっかりとした足付けが出来ません。
だからといってマフラーを脱着して塗ってくれる業者は少ないと思います。
なぜなら足付け処理はすごく時間もコストもかかるし、絶対大丈夫と断言できないからですね。
耐熱スプレーは乾くと固くなる
自動車の下部の防錆のためにアンダーコートを塗ることがあります。
アンダーコートは油分が多くて乾かないことで長期間の防錆の役割を果たしています。
一方、耐熱スプレーの主要成分はシリコン樹脂で出来ています。
シリコン樹脂入りの耐熱スプレーは速乾性があり短時間で硬化します。
しかし硬化が原因で剥がれてしまうんです。
上の画像は右後ろタイヤに近かったことで飛び石等で塗装が割れています。
塗装の割れにエンジンからの振動もあるのでまずます剥がれます。
なら油分が多いスプレーを塗れば良いんじゃない?
マフラーって熱くなるから油分が多いと変な匂いしてくるよ。またいくら油分があっても最後は顔料しか残らないから一緒だよ。
塗り直すと逆に汚くなってしまう。
マフラーの見た目を綺麗にする目的で塗った耐熱スプレー。
下処理しないで剥がれた古い耐熱スプレーの上に重ね塗りをするとむしろ汚くなってしまう所かまた剥がれる原因になる。
実は剥がれた塗膜の端の部分は隙間が空いていて、その上に重ね塗りしても隙間は埋まりません。
これは塗装全般に言えることで、車を再塗装する時も必ず必要な下処理が必要です。
マフラーの下処理で行った「足付け」と一緒で紙やすりで古い塗膜面を剥がれた所まで削ることで浮いた隙間をなくすことで重ね塗りをしても剥がれにくくなります。
ここで疑問ですが、
みんなは軽自動車のマフラーでも2m以上あって、古い塗料を全部削り直して塗り直すの?
マフラーは外さないと見えない部分もありますし、少しでも下処理の手を抜くと剥がれます。
この写真を見ても下処理をやりたいですか^^;
まとめ
本格的に耐熱スプレーを塗りたいのあれば、マフラーを外して見える所を全部足付け処理したあとスプレーを2〜3回に分けて塗る必要があります。
ただ厚く塗りすぎれば塗装面が割れたりするのである程度の経験は必要になります。
僕の経験則では上手に塗ったとしても走行中の飛び石で割れて剥がれるのがオチです。
ましてやマフラーを外して施工するお店は少ないと思います。
あったとしても高い費用を支払わないといけなくなるでしょう。
それならその費用は車体の下にアンダーコートを塗ることに使ったほうが現実的ですね^^
僕は融雪剤の上を走ったらその日の夜にホースで水をかけたり、休みの日にガソスタの洗車機で下部洗浄をしてるよ。