【車検対応】と書いてあっても必ず車検対応とは限らない!
オートバックスやイエローハットなどのお店で、【車検対応】と書かれた商品を目にしたこと有りませんか?最近ではamazonなどのネットショップも多いですね。
車検対応とはその名の通り、「車の安全性や環境基準を満たしているよ」ってことです。
【車検対応】と書かれた商品でよく見るのが、
・ヘッドライトバルブ
・ホーン(クラクション)
・マフラー
・ウインカーバルブ
・反射板(リフレクター)
純正品と比べると明るさが増したり、音質が変わったりすることで、同じ車でもワンランク上の印象を与える見た目になります。
しかし残念なことに【車検対応】と書かれていても車検を受かるとは限りません。
なぜなら検査員(人)によって目の精度には差があるから
例えば
・ヘッドライトの色
・ウインカーの点滅速度 等
車検は決まった基準はありますが、測定機を使った検査と検査員の五感で判断する検査があります。
今回の記事では、検査員(人)の目では【車検対応】と判断される商品が、なぜ車検に通らないのかを掘り下げていきます。
検査員(人)によって目の精度には差がある
先ほども言いましたが、検査員(人)によって目の精度に差があります。
これらの目や耳の精度は生まれ持ったものや、老化によって衰えることもあります。
例えば耳が悪くなると、エンジンやマフラーの軽微な異常に気が付かなくなります。
しかしこれに関しては、エンジンの音が変でも車検は受かりますし、マフラーの音に関しても測定器があるのでなんとか対応は出来ます。
問題なのが目ですね^^;
意外と知られていないことですが、人によって目の性能には個人差があり、特に得意とする色が異なる場合があります。
例えば3人で白い車を見ても、「一人は黄色っぽく」「一人は黒っぽく」「一人は赤っぽく」とそれぞれ強く目に入る色に差があります。
僕は白い車を見たとき黒色が強く見えて、親父は黄色が強く見える目をしているよ。
検査員の目によってなぜ【車検対応】の商品なのに車検が受からないのか?
人によって目に入る色の強さに差があるとお伝えしましたが、これがどのように車検に影響するのでしょうか?
車検合格の基準としてヘッドライトの色は「白色」または「淡黄色」。
また「色温度」としてケルビン(K)を使いますが、数値で表すとこのように分けられます。
純正のヘッドライトバルブは4300〜6000Kの範囲で作られていることが多いです。
またこれからの車のヘッドライトは6000KのLED主流になって行くでしょう。
これの図を見るとこう思いませんか?
6000Kだとつまらん。8000Kだと車検が通らないかもしれないから真ん中の7000Kに交換しようかな!
その考えに今回の話が入ってくるよ!
7000Kは青寄りの白って感じでギリギリなんですが、もし検査員の目が青色に強く反応すると車検は受かりません。
逆8000Kは青白いですが、もし検査員の目が白色に強く反応すると車検が通ってしまうこともあります。
もちろんレンズが曇ってて実質的にライトの色が変わることもありますが、目が強く反応する色によって車検の合否が変わります。
また社外のヘッドライトバルブは6000Kと記載でも7000K同等の色の時もあります。
なので【車検対応】と書かれていても受からないこともあるってことです。
社外のLEDウインカーも目に頼った検査になる
現在の車は埋込式のLEDウインカーバルブを採用しているので、触ることもないと思いますが、その前は電球のウインカーバルブでしたが社外のLEDウインカーに交換することが出来ます。
しかし社外のLEDウインカーバルブをそのまま付けると「ハイフラ」(点滅速度が異常に速くなる現象)が起きます。
簡単に言うとLEDは電気抵抗が少ないためウインカーにたくさん電流が流れるので早く点滅します。
これを解消するためにLEDウインカーの配線にハイフラ防止抵抗器をつけることで解消が出来ますが、抵抗の数値が大きすぎると点滅が遅くなって、抵抗の数値が少なすぎると早くなります。
ウインカーの点滅速度は1分間に60回~120回の間に収めないと車検は受かりません。
では社外のLEDウインカーバルブとハイフラ防止抵抗器を付けた場合この範囲に入るかと言うと微妙なところで、それを測るためには正確な目が必要になります。
もちろんウインカーの色は橙色(オレンジ)と決まっていて、黄色すぎても、赤っぽくでも車検は受かりません。この時も検査員の目に判断に委ねるしか有りません。
下手な社外品のLEDウインカーバルブをつけるて色が心配ならなら、社外品の電球のウインカーのほうが説得力あるから付け替えれば大丈夫!
ガラスフィルムの透過率は目と経験にゆだねられている
ドラマにでてくる怪しい車ってガラス全面に黒くなっていますがあれはガラスにフィルムを張っていて、黒色以外に青色や緑色、マジックミラーのなど種類は豊富です。
車検に受かるためには、運転席と助手席とフロントガラスの透過率は70%以上必要で、ドライバーや助手席の乗員が外から視認できることが求められます。
しかし後部座席のサイドガラス・リアガラスに関しては透過率に規定はないので車検には影響がありません。
ここからが問題なんですが、70%以上の透過率が必要なガラスに貼れる【車検対応】のマジックミラーのガラスフィルムの登場です。
車検のたびに剥がしてくれるなら良いんですか、貼ったまま車検を通す場合は透過率を測る計測器が必要になります。
しかしほとんどの整備工場ではおいてありません。(高価なため
そうなると検査員は自分の目と経験を頼りに車検を通すことになります。
これにには理由があります。
1つ目はガラスフィルムは本当に透過率を守っているか疑問
2つ目はUVカットされているガラスが主流で少し黄色みかかっているため。
例えばフィルムが透過率を守っていても、UVカットされたガラスに貼ることで透過率が下がってしまうことにつながってしまう。
検査員はこのようなことを考慮して目を凝らしてみないといけません。
昔はマジックミラーを施工したフロントガラスを丸ごと交換してた、これは検査しているから合格出来るよ!
ブレーキランプと一体化している反射板(リフレクター)はどうなの?
カスタムの一部で流行っているのが、ブレーキランプ(又はポジションランプ)と一体型の反射板(リフレクター)をよく見かけます。
言葉通りブレーキを踏んだりやライトを付けるとLEDが発光し、尚且つ反射板の役割も持っています。
車検ではLEDが発光しても問題は有りませんが、殆どの商品が反射板の役目をしていません。
車検を受かるための反射性能は夜間に車のライトを当てたとき、後方の車から100m以上の距離で確認できる性能が必要です。
では確認する方法としては夜間にライトを当てて確認するしますが、本当に反射しているのかわからないことが多いです。
直接当てたり少しずらしたりと検査員の経験と目が必要になる検査になります。
僕が今まで見てきた一体型の反射板は9割ダメだね。
中には反射板を別に両面テープで貼ったりしている車も見かけるけどこれはOK
まとめ
今回は目に絞って記事を書きましたが、検査員は五感をフルに使って検査をしていますが、もちろん生まれ持った軽度や老化によって衰える目や耳には逆らえません。
【車検対応】と書かれた商品はグレーな部分が多くて結局は検査次第になっていまいます。
グレー + 検査員 = 不同格
このような考えで車検に挑んだほうがいいですね。
僕も今までたくさんの車検に携わってきましたが、結構会社の方針にそって検査員もゆるかったり厳しかったりします。
もちろんゆるいのはダメなんですが、このような売上優先で回転数を上げている整備工場は人気が出ますよね。
そのときは「車検対応の商品なんですけど大丈夫ですか?」とは聞かずに、検査員に「聞かれたら答える」ぐらいの気持ちで行きましょう。
言われると検査員も確認しなきゃいけなくなるので^w^
しかしながら僕的にはしっかり検査してくれる整備工場をおすすめします。
車に詳しい警察官にバレてしまい、道路運送車両法(保安基準不適合)で罰則を食らうのは自分ですからね。
もちろん安全面でもしかり光を反射してくれる反射板を付けることで追突事故に巻き込まれなくなります。
走る用と、遊ぶ用でカスタムを分けて楽しいカーライフにしましょう^^
今回は検査員の目に関して話したけど、検査員には罪はないからね。たまたまその検査員と同じ目をした人いるからこれも一つの可能性ってこと。
僕もライトのバルブを交換するのは好きだけど、車検通す時は外したライトの球を一緒に持っていって対策しているよ!